コラム
【セミナーレポート】「競合せず、独占せよ」A&A Consultingのシステム戦略〜月間2,000件の相談件数と200件のアポを支える組織経営と代理店システムの必要性〜
保険代理店の皆様の中には「手段としてどのようなシステムをどう活用することで成果に繋げていくのか」という課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本セミナーでは、「月間2,000件の相談件数・200件のアポイントメント数」を実現しているA&A Consulting株式会社の代表取締役 桂雄人アラン氏をゲストにお招きし、成果を最大化するシステム活用の秘訣についてお話しいただきました。
▼アーカイブ配信の視聴を希望される方はこちら
https://share.hsforms.com/1vQVbNEFxTjWT3Ihi6IVsVQ2p1bc
目次
- セミナー概要
- 「競合せず、独占せよ」を体現する、A&A Consulting株式会社とは?
- ゲストのご紹介
- A&A Consulting株式会社について
- モデレーターのご紹介
- 保険代理店向け顧客管理システム「hokan®︎」について
- 4つのテーマで読み解くA&A Consultingの挑戦
- 保険代理店業におけるシステム活用とデジタルコミュニケーションの重要性
- ポイント:「保険代理店業におけるシステム活用の必要性とは?」
- 保険代理店業界におけるシステム活用の進化とCRMの選定理由
- ポイント1:「顧客管理システムの選定時の基準とは?」
- ポイント2:「なぜ再度「hokan®︎」を採用されたのか?」
- 保険代理店におけるシステム活用とSNS集客の秘訣
- ポイント:「結果を最大化するためのシステムの活用方法や考え方とは?」
- オンライン特化と柔軟な働き方で独自性を高める保険代理店の採用戦略
- ポイント:「A&A Consultingが実践する人材採用戦略とは?」
- 最後に、「hokan®︎」の導入を強く勧めたい代理店について教えてください。
- 総括
- A&A Consultingが採用している保険代理店顧客管理システム「hokan®︎」が気になる方はこちら
セミナー概要
- タイトル:生産性を最大化させるA&A Consultingの戦略 〜月間2,000件の相談件数と200件のアポを支える組織経営と代理店システムの必要性〜
- 実施日:2024年6月19日(水)〜21日(金)
- 参加対象:保険代理店の代表者、保険代理店のシステム導入担当者、保険募集人
- 開催形式:オンライン
- 申込者数:116人
- パネルディスカッションテーマ:
① 行動指針「競合せず、独占せよ」を体現する、代理店経営におけるシステム活用の必要性
② 「hokan®︎」導入前の課題と選定理由
③A&A Consultingが考える、具体的な保険代理店におけるシステム活用のあるべき姿
④A&A Consultingの人材採用戦略
「競合せず、独占せよ」を体現する、A&A Consulting株式会社とは?
ゲストのご紹介
A&A Consulting株式会社
代表取締役 桂 雄人アラン氏
◾️プロフィール
1991年フランス=パリ生まれ。日仏の ハーフ。 高校で来日し、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業。新卒で株式会社電通に勤務しDMB局にて保険顧客を担当、市場と顧客のギャップに興味を持つ。 2016年夏に営業職として保険代理店に転職後、2019年に現職。生損保合わせて28社を取り扱う若手中心の保険代理店を経営。オンライン保険募集に強みを持ち、代理店のDX推進も行う。
A&A Consulting株式会社について
A&A Consulting株式会社は2019年1月に創業。創業当初、保険会社との提携やシステム選定を進めている最中にコロナ禍が発生。対面営業が全くできなくなり、会社の存続が危ぶまれる状況に。そこで、オンライン営業に切り替えることを決断した。
オンライン営業には多くの困難が伴ったが、現在では採用、マーケティング、募集活動のすべてにおいて、オンラインの利点を最大限に活用している。
保険代理店事業を中心に展開し、保険代理店や保険会社向けにオンライン面談に強みを持つ募集人が多数在籍しており、これらの強みを生かしたセミナー事業も行っている。
モデレーターのご紹介
株式会社hokan
カスタマーサクセスマネージャー/導入支援コンサルタント 石野 太一
◾️プロフィール
2017年に外資系生命保険会社へ入社。営業部でソリシターとして、代理店における募集人育成・人材採用面での課題解決に従事後、株式会社hokanへ入社。カスタマーサクセスにて、オンボーディング支援から利用定着支援まで幅広く代理店の皆様のご支援に従事。唯一のサクセス担当として、利活用促進に向けたメディア・アプローチ施策を展開中。
保険代理店向け顧客管理システム「hokan®︎」について
A&A Consulting株式会社が採用している保険代理店向けの顧客・契約管理システム「hokan®︎」は、見込みから保全までの情報を一元管理し、情報の集計や分析まで可能にするシステム。2018年のリリース以降、顧客を拡大し、2022年には全国の代理店・支店への導入を達成した。
使いやすさ、カスタマイズの柔軟性、サポート力、顧客の要望を反映したプロダクトアップデートが特徴。改正保険業法に伴う事務処理の増加も効率化できる。企業代理店、生保、損保、乗合など、多様な代理店に利用されている。
4つのテーマで読み解くA&A Consultingの挑戦
本セミナーはパネルディスカッション形式で以下4つのテーマを深掘りしていきました。
【4つのテーマ】
1. 行動指針「競合せず、独占せよ」を体現する、代理店経営におけるシステム活用の必要性
2. 「hokan®︎」導入前の課題と選定理由
3. A&A Consultingが考える、具体的な保険代理店におけるシステム活用のあるべき姿
4. A&A Consultingの人材採用戦略
保険代理店業におけるシステム活用とデジタルコミュニケーションの重要性
パネルディスカッションのテーマ①では、「行動指針「競合せず、独占せよ」を体現する、代理店経営におけるシステム活用の必要性」と題して、保険代理店業におけるシステム活用の必要性とデジタルコミュニケーション力の重要性についてお話を伺いました。
ポイント:「保険代理店業におけるシステム活用の必要性とは?」
保険代理店は、オンライン面談やデジタルツールの活用により、効率的な業務運営を行う必要があります。特に、コミュニケーション能力が対面だけでなくデジタル面でも求められる時代になっており、これが業界全体の評価に大きな影響を与えています。
保険代理店が競合せず独自性を持つためには、システム選定においても他社と違うアプローチを取ることが重要であると指摘されています。
A&A Consultingは、オンライン面談の効率化や独自の強みを活かした業務体制を整えることで、全国の相談者に対応しビジネスチャンスを広げるような体制作りを行なっています。
◼️桂氏コメント抜粋
保険業界に限らず、今の時代はコミュニケーション能力が200点満点だと言われています。以前は対面でのコミュニケーション力が100点満点でしたが、今はデジタルコミュニケーション力も含めて200点満点。メールをちゃんと打てるか、LINEやSlackなどのツールを使いこなせるか、AIを活用して業務効率化ができるかなどが問われます。
保険募集人としても、オンラインでの面談設定ができることが重要です。メールだけでなく、オンライン面談用の調整ツールを使ったり、ZoomやTeams、Google Meetなどのリンク発行も簡単にできるようにしています。これにより、お客様の幅や生産性に大きな差が生まれます。今は、オンラインと対面のバランスを取りながら運営することが求められていると感じています。
保険代理店業界におけるシステム活用の進化とCRMの選定理由
パネルディスカッションのテーマ②では、「hokan®︎」導入前の課題と選定理由」についてお伺いしていきました。
A&A Consultingは初めての顧客管理システムとして「hokan®︎」を使用し、その後グローバルな顧客管理システムに移行。しかし再び「hokan®︎」に戻ったという経緯があります。桂氏には顧客管理システムの選定時の基準や、再度「hokan®︎」を採用した背景について伺いました。
ポイント1:「顧客管理システムの選定時の基準とは?」
保険代理店におけるシステム選定の基準として、柔軟性と拡張性、ユーザーインターフェースの優秀さ、業界特化とコスト管理、対応速度とサポート力、そしてAPIの活用を重視しています。
初期には顧客情報をより柔軟に管理できるシステムを求め、「hokan®︎」を採用していました。A&A Consultingでは、システムが新しい技術やトレンドに対応できることを重視しており、そのため常に最新のシステムを試しながら導入を検討しています。特に、「hokan®︎」のUI・UXが優れている点や、若い募集人がスマートフォンで契約情報を確認できる利便性を評価しています。
ポイント2:「なぜ再度「hokan®︎」を採用されたのか?」
再度「hokan®︎」に戻ってきた背景には、業界特化型システムの優位性、メンテナンスコストの低減、迅速な対応と開発力の高さがありました。最終的には、「hokan®︎」のデザイン面や操作性、APIの柔軟性が評価され、現在も継続的に使用されています。さらに、業界全体の進化を見据えたシステム開発が重要であり、同様の視点を持つパートナーシップが信頼と価値を生んでいることが強調されました。
◼️桂氏コメント抜粋
いまだに我々の業務フローやお客様との面談フローには改善の余地があると常に考えています。これはシステム面でも同様です。情報の収集源は主に業界のメディアですが、他の業界、特にオンラインで業務が進んでいる分野の事例を参考にしています。
良さそうなツールがあれば、すぐに問い合わせを行い、営業マンとの接点を持ちます。そして、即日トライアルを申し込むか、最低限の契約期間で導入します。最近も新しいツールを契約し、トライアルを始めました。このように、スピード感を持ってシステムを選定し、適切であればすぐに改良を重ねていきます。結果的に、当社のノウハウとして蓄積されていくのです。
保険代理店におけるシステム活用とSNS集客の秘訣
ここまで、保険代理店におけるシステムの必要性について話し合いましたが、テーマ③では具体的なシステム活用方法についてお伺いしていきました。
今回のセミナーの副題にある「月間2000件の相談件数と200件のアポイント」を実現するためのシステム基盤については、下記4つのポイントが挙げられました。
- SNSを活用した効果的な集客方法
- オンラインOJTによる早期育成
- システムの選定と運用の重要性
- hokanの活用による競争優位性の確立
ポイント:「結果を最大化するためのシステムの活用方法や考え方とは?」
SNSを活用した効果的な集客方法
A&A Consultingは「Instagram」を中心にSNSを活用し、口コミやお客様の声を公開することで、月間250~350件の相談を獲得しているとのことです。これにより、従来の見込み客獲得にかかる費用を大幅に削減しています。また、オンラインでの移動コストの削減や、ノルマなしの柔軟な働き方も可能にしています。
オンラインOJTによる早期育成
新入社員の多くがコロナ禍以降に入社し、オンラインでの販売が主流となっています。これに対応するため、オンラインOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)や録画を利用したフィードバックを行い、質の高い教育を実現しています。これにより、社員は短期間で多くの面談を経験し、迅速に成長できる環境が整っているとのことです。
システムの選定と運用の重要性
現在は対面とオンラインの両方でのコミュニケーション能力が求められる時代です。オンラインでの面談設定やリンク発行のスムーズさ、さらには面談記録の自動保存といった機能も、システムの重要な要素です。
また、対面とオンラインの成約率の違いもあります。オンラインでは、面談の件数が増える一方で、成約率が下がる場合も。これを改善するためには、オンラインの環境を整え、募集人が効率的に働ける体制を整えることが不可欠です。
「hokan®︎」ではAPIを活用して、録画された面談記録を顧客情報に自動的に格納する仕組みが整っています。これにより、コンプライアンス上のトラブルが発生した場合でも、実際のやり取りを確認できるため、問題の解決がスムーズに行えます。
API活用には顧客情報の一元管理やコンプライアンスの強化、営業活動の透明性確保など、多岐にわたる利点があります。これにより、募集人が安心して業務に取り組める環境が整えられています。
「hokan®︎」の活用による競争優位性の確立
保険代理店がシステムを活用し、オンラインと対面の両方で効果的に業務を行うためには、会社全体の取り組みが必要です。「hokan®︎」のような特化型システムの導入、SNSを活用した集客、そして質の高い教育と育成が、業務効率と生産性の向上に寄与しています。これらの要素が組み合わさることで、保険代理店は競争力を高め、顧客満足度を向上させることができるのです。
◼️桂氏コメント抜粋
他の代理店さんから「A&A Consultingのやり方を真似したい」というご質問をよく受けますが、具体的な方法はとてもシンプルです。
まず、当社が行なっているSNSを活用した集客です。しかし、全く同じことをしても成果は異なります。なぜなら、オンライン対応に対する社内全体の姿勢が影響するからです。役員レベルまでオンラインに対応しているかどうかで、結果が大きく変わります。
次に、システムの選定についてです。当社では「hokan®︎」を含めたシステムを適切に選定し、常に改善を行っています。これは募集人の負担軽減にもつながります。また、オンライン特化のシステムを選定することで、会社全体としてオンラインの方向性にあることを強いメッセージとして発信しています。
一方、オンラインの案件は数は多いものの、成約率が低いという問題があります。対面では2件面談して1件成約していたのが、オンラインでは7件面談して2件成約となり、活動数が増えることで募集人の負担が大きくなります。
そのため、当社では募集人が働きやすい環境を整え、顧客も満足できるような体制を整備していきました。その結果、当社の取り組みに共感してくれる方が多くなり、現在では採用も紹介やSNS経由で行っています。これにより、競合に対する強みを発揮できていると感じています。
オンライン特化と柔軟な働き方で独自性を高める保険代理店の採用戦略
最後に、A&A Consultingの人事採用戦略について伺いました。
ポイント:「A&A Consultingが実践する人材採用戦略とは?」
A&A Consultingは、独自性を重視した戦略で集客や育成を行い、オンライン面談やツール選定においても独自のアプローチを採用しています。その結果、人材が自然に集まる環境を築いています。
これまでも求人サイトに頼るのではなく、戦略や顧客アプローチに共感した方々からの自主的な連絡や紹介を中心に採用してきました。これにより、多様な働き方を提供し、全国から人材を集めています。オンラインの活用により、柔軟で生産性の高い働き方を実現し、常に新しいアプローチを模索しています。
◼️桂氏コメント抜粋
どこの代理店も募集人の採用には苦労していると思います。代理店を変えても業務内容はほとんど変わらないため、独自性を高めないと他社に流れてしまうことになってしまいます。当社では、オンラインに特化した事業戦略を取り入れ、募集人の働き方に多様なバリエーションを持たせたいと考えています。
当社では「全国に保障を届け続ける」というキーワードに加え、稲盛和夫さんの言葉である「全従業員の物心両面の幸福を追求する」という理念を掲げています。募集人の中には高収入を目指す人や、お客様に貢献したいという思いを持つ人、自宅で働きたい人や育児中の人など様々です。そのニーズを満たすために、オンラインの働き方が最適だと考えています。
実際に、地方に住む女性募集人がオンラインでの働き方に取り組み、出社不要で高い生産性を発揮し、希望の時間帯で働けるようになった事例もあります。当社は、日本全国、北海道から沖縄まで、オンラインでお客様に貢献したいという方を積極的に採用していきたいと考えています。
最後に、「hokan®︎」の導入を強く勧めたい代理店について教えてください。
自社に一つ強みを持ちたい、他社と競合せず独自の地位を確立したいと考えている方々には、「hokan®︎」を強くお勧めします。オンライン業務に限らず、システム選定において重要なのは、会社全体でそのシステムを活用し、成果を最大化することです。
規模感の話をしますと、当然ながら募集人が1000名規模の代理店だとシステムの入れ替えは非常にコストがかかります。しかし、当社のように募集人が100名未満の規模感であれば、「hokan®︎」の導入は十分に検討できると思います。
「hokan®︎」を導入したからといって、売上が急激に増えるわけではないことは理解していますが、オンラインでの革新的な取り組みやCRMツールに意識を向け始めることで、代理店の方向性が徐々に変わり、業界の未来に向けたベクトルを合わせることができるのではないかと考えています。
総括
今回のセミナーは、保険代理店におけるシステム活用と組織経営の実践的な知見を学べる非常に有意義な内容になったのではないかと思います。
特に参加者の多くが気になっていた「具体的なシステム導入のメリット」や「オンラインとオフラインを融合させた新しい営業スタイル」の可能性について詳細にお伝えすることができました。
今回のセミナーを通じて、システム活用の必要性とその効果について改めて考えさせられたと同時に、今後の業務改善に向けた具体的なアイデアを得ることができたという方も多いのではないでしょうか。ご登壇いただいた桂様、ありがとうございました!