コラム

2021年10月4日
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業界変化への追随が必須?代理店の手数料ランクに必要な要素とは

こんにちは、保険代理店向けに顧客管理システムを開発している株式会社hokanのメディア運営チームです。

すでに保険代理店を経営されている方々はもちろんのこと、これから独立して保険代理店を開業したいという方々からもよくご相談をいただきます。

今回は保険代理店の手数料の種類と仕組みについて整理できればと思います。

保険代理店が受け取る手数料の種類と仕組みについて

保険を販売することによって、保険契約者から保険料を頂く形になります。その保険料の一部に、手数料が含まれています。販売する保険の種類を大まかに分類すると、三種類です。

法人と個人でそれぞれありますが、

  1. 一つ目が自動車保険に代表される、損害保険。
  2. 二つ目が死亡保険や就業不能保険などの生命保険。
  3. 三つ目が医療保険や介護保険となります。

これらの保険を契約する際に、手数料が含まれていると言いましたが、保険の種類によっても代理店に支払われる手数料はかなり違います。

手数料が、ほとんどないものもありますし、40%から100%以上支払われるものもあります。

かなり振れ幅が大きいですよね。基本的に損害保険は等級や車種、免許証の色などで、保険料が決まりますので、代理店の方から、高額な提案はなかなかできないですよね。

さらに今後、自動運転の車が増えてきたり、自動車販売店での自動車保険が込みになった車両販売も多くなることでしょう。なので、代理店が手数料を確保するのも難しくなっていきそうです。

その点、生命保険募集では、手数料を増やすために、保険料を高くして、解約返戻金のある商品を設計するケースが、よく見られます。

一般的にお客様が想像するのは、掛け捨て保険だと思うのですが、掛け捨て保険は、保険料がとても安くなっていますので、自ずと手数料も少なくなります。

解約返戻金がある保険は、保険料が高く、かつ解約した際の戻りがあるものなので、保険料も高くなりがちです。なので、代理店としてや、従業員が自分のインセンティブを増やすために、こういう、保険料の高い生命保険を勧めてくる場合もあります。

代理店手数料ランクについて

さらに、手数料の差で、出やすいのが、代理店手数料ランクなのです。

例えば、30歳の男性に月払い3,500円の医療保険に加入していただいた場合。

お客様の年払い保険料が、3,500円×12ヶ月=42,000円です。ランクSの代理店では、手数料が110%の46,200円入ります。

しかし、ランクDの代理店では、手数料が40%の16,800円ということもあるのです。

同じ商品を販売して29,400円も差がある。これが代理店ランクの実態です。

月払い3,500円くらいの商品でもこれくらいの差がありますので、例えば、年間100万円の保険料で見てみましょう。

  • ランクDの場合
    1,000,000円×40%=400,000円
  • ランクSの場合
    1,000,000円×110%=1,100,000円

同じ保険を販売しても、ランクが低いと70万円も保険会社からの報酬が減るのです。

上記のような、ランクによって、手数料が違う保険会社もあれば、逆にランクがない保険会社も存在します。ランクがないので、誰がどの商品を販売しても手数料は同じくいただけます。

代理店ランクを向上させるための指標とは

各保険会社によって設けている項目が異なります。

根底には、金融庁が発表した顧客本意の業務運営の実現があり、保険会社の視点に立つと、早期解約の防止や、継続率の向上を見越し、代理店にもその点を徹底させたい狙いがあります。

指標として、まずはボリュームです。

その代理店において(規模や専属代理店なのか?兼業代理店なのか?などによっても違います)

例えば、「1月から12月の1年間において、これだけの新規保険料、及び件数を集めてください。」、「その金額、件数によって、来年のランクを決めます」という場合があります。

1月から4月までの3ヶ月間の新規保険料で次のランクを決めるという保険会社もあります。

損害保険会社に多いのが、上記に加えて、ペーパーレス申込手続きが何%かでポイントが加算されたり、減算されたりします。

なので、あと何%でポイントが上がると、次のランクや手数料率が上がると言う場合には、きちんと確認しながら、手続きをすることをオススメいたします。

さらに、アフターフォロー等をどれだけしているか?というのを重視している保険会社もあります。

早期脱落には各社相当、厳しいです。上記の金額や件数をやったとしても、継続年数未達やその中に早期脱落があると、さかのぼってペナルティーがある場合があります。

他にも、お客様アンケート結果、ペーパレス申し込み手続き、オンライン募集、アフターフォロー等、保有拡大、複数種目販売、FD宣言実施、教育・コンプライアンス部門設置等が指標の一つとしてあげられています。

参考

まとめ

代理店の手数料ランクに必要な要素と、代理店ランクを向上させるための指標は、各保険会社によって多少の違いがありますが、基本的には、基本手数料=募集契約ごとの年間算保険料×ご契約内容や販売状況等により定まる支給率をいかに上げていくかです。

ここに細かい指標が加わり、ランクが形成されていきます。

なかなか個人の代理店や従業員の少ない代理店では、新規保険料の加算が難しくなっていくとも言われています。その背景もあり、個人の代理店同士の合併や全国規模の大型代理店に吸収合併する例も増えてきているようです。

この記事が参考になれば幸いです。

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