コラム
【法律のプロが解説】金融庁に「損害保険業等に関する制度等WG(仮称)」が設置されます
執筆者プロフィール
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株式会社hokan 法務・コンプライアンス室長/弁護士
2008年慶應義塾大学法科大学院卒業、2009年弁護士登録(東京弁護士会)。
都内法律事務所・損害保険会社・銀行を経て、株式会社hokanに入社。
平成26年保険業法改正時には、保険会社内で改正対応業務に従事した経験を持つ。
これまでに「金融機関の法務対策6000講(共著)」「ペット保険の法的課題(慶應大学保険学会)」「「誠実義務」が求める保険実務におけるDXの方向性(週刊金融財政事情2024.9.17)」を執筆し、日経新聞(2024.9.4朝刊金融経済面)にもコメントが掲載。
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- 2024年11月8日「令和5年金融商品取引法等改正に係る政令・内閣府令案等に関するパブリックコメントの結果等について」が公表されました。
下記の議事で本日金融審議会が開催されました。
出典:諮問事項(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/soukai/siryou/20240826/5.pdf)
特に保険市場の信頼確保と健全な発展に向けた方策に関する検討について、資料2(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/soukai/siryou/20240826/2.pdf)に基づき議論がなされました。
出典:説明資料(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/soukai/siryou/20240826/2.pdf)
本審議会は音声機器の不具合のため前半が聞き取りにくい状況にあり、全体的な情報は議事録の公表を待つ必要があるものの、大要、以下のような発言がなされました。
- 株の持ち合いやポイント制についてどうしていくか
- 大規模乗合代理店の問題については、代理店のガバナンスの問題と読み替えられないか
- 火災保険の赤字構造の改善という表現は修正すべき
- 保険代理店の問題は、バリューチェーンのガバナンスの問題として、保険会社自身のリスクマネジメントの問題でもある
- カルテルを摘発し、顧客本位の業務運営を徹底するためには、保険会社、保険代理店から、集約されたデータではなく個々の契約の取引条件を徴求し、常時モニタリングする仕組みを検討したらどうか
また、審議会の最後にWGの設置が決まりました。今後はWGの動向を注視する必要があります。