コラム

2024年6月13日
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本質的に顧客の人生に寄り添いたい会社が取り組むべき保険事業と住宅事業の両立

株式会社ハッピーライフ創業の経緯と町田社長の継承

ー町田様は現在2代目として事業の拡大をリードされているかと思いますが、そもそもの貴社の創業の経緯を教えてください。

弊社は2024年7月で27期目に入っている保険代理店です。 父が創業した会社であり、損害保険の研修生から始まって、研修生卒業と同時に支社内に事務所を構える制度を活用した「店内代理店」として創業をいたしました。

人口8000人の町で事務所を構え、町の保険屋さんとして自動車保険、火災保険をメインとする代理店を約10数年経営しておりました。 その後金融ビックバンのタイミングで生保のクロスセルをはじめ生保の乗合代理店となりました。

ー町田様がお父様の事業を継承するきっかけはなんだったのでしょうか。

私は当時、新卒からディーラーで新車の営業をやっていました。 その際数社、保険会社にスカウトされていましたが実家が保険代理業をしていることもありお断りしておりました。そんなタイミングで父から連絡があり、約13年前にハッピーライフに入社し今に至ります。

小さい町で保険事業に取り組む状況に迫られましたので、 最初の1、2年、当時26歳の私は気合と根性で生命保険の販売をしつつ、損保の満期更改に取り組み、 会社が潰れないようにと日々忙しく過ごしておりました。

住宅事業との接点(事業の転機)

ー「おうちの買い方相談室」のフランチャイズをスタートする前にすでに住宅領域との接点があったとのことですが具体的にお伺いできますか。

日々忙しく保険事業に従事しているタイミングで、住宅会社の2代目であった大学時代の友人と再会しました。その住宅会社の顧問ファイナンシャルプランナーに就任し、住宅を建てようとされている方向けのキャッシュフロー表の作成やライフプランニング、保険の見直しなどを一挙に引き受けることになりました。 それを私なりのマーケティング機会と捉えて、気合と根性の営業活動からの脱却を目指しました。

採用、教育、同席までサポートし、その住宅会社の営業マンへの教育を徹底しました。 結果、住宅会社の営業マンが販売棟数を伸ばせば伸ばす程、私にライフプランニングや保険の見直し依頼が来る仕組みを構築することができました。

ー仕組みの構築から事業としての立ち上げにつながっていく部分は何かきっかけがあったのでしょうか。

住宅会社の仕組みがうまく回りはじめた頃、保険会社とコンサルティング会社の共催で実施していた事業承継セミナー(2泊3日の研修)が開催されました。 代理店主の高齢化と事業承継の難易度の高さをテーマにした研修でした。

企業理念はあるか、事業計画をちゃんと立てているのか、というところからスタートする内容で、寝る間も惜しんで事業計画を作り続けている中で、コンサルティング会社の方から「住宅会社の顧問ファイナンシャルプランナーがそこまで成功しているんだったら、 ハッピーライフが集客して、 お客様を住宅会社に紹介するというビジネスをやった方がいいのではないか。」というアドバイスをもらい事業拡大のチャンスだと感じました。

「住宅購入支援ショップ」という名前で、住宅会社や住宅ローン選定のお手伝いと、 資金計画、保険の見直しを行いつつ、エグゼクティブからノーマルまでファイナンシャルプランナーをランク付けする組織化をして、相談料を分別する事業計画を作り上げました。

結果、最終日のプレゼンで特賞をいただき、コンサルティング会社の方からも強く背中を押していただいたことを覚えています。

「おうちの買い方相談室」事業の開始

ー現在も実施されている「おうちの買い方相談室」事業開始のきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

先程のビジネスモデルをゼロから立ち上げるか、もしくはフランチャイズでやるか迷っていた頃、「おうちの買い方相談室」が大分で拡大していると聞きました。 GOEN株式会社は保険代理店やファイナンシャルプランナー事務所とのタイアップもうまくされていたので、「おうちの買い方相談室」が弊社事業と1番シナジーがあるだろうという判断で、住宅会社の友人と共に、初めて接点を持たせていただきました。

初対面ながらGOENの三浦社長に同じモデルを鹿児島でも展開したいと話をし、霧島市の国分に本社を移転しまして、「おうちの買い方相談室」の事業をスタートしました。

霧島市は子育て世代の移住もあり人口がどんどん増えていってるタイミングでした。その拡大のタイミングで霧島の次に都城支店、2023年10月には産業道路に鹿児島支店を開き、現在3店舗を運営しております。

ー保険と住宅という2つの事業をグロースさせる中で感じられているメリットや効果はどのような物がありますでしょうか。

現状まだまだ発展途上という感覚です。弊社の営業方針として子育て世代が主な顧客ターゲット層であり、法人営業は一切しておりません。 生命保険の販売においては、 社会保障の解説から無駄な保険を排除して最低限の保障提案、いわゆる特別なテクニックが要らない仕組みを構築しており変額保険や積立は一切販売禁止にしています。

そういった保険における営業方針もあり、高単価な保険を無理やり販売するということはしないので、保険のみで見ればもはや赤字に近いイメージです。 しかし、我々には「おうちの買い方相談室」という住宅領域の事業収益があります。 住宅の見込客を住宅会社に紹介をして、成約に至った場合、紹介料をいただくというビジネスフローで、弊社は紹介料として5%いただいてるので、一棟のご紹介で大体120万〜150万になります。これだけでMDRTの入賞基準レベルの手数料をクリアできます。

ーそんな住宅事業をグロースさせるために町田社長が大事だと考えられているものはございますか。

「おうちの買い方相談室」は相談しやすい環境にするために、店舗が必要になります。 弊社では、来店に対するプライオリティを重視してます。 お飲み物1杯やお茶菓子でもこだわりますし、常に託児スタッフがいるような体制で、お客様が我々との面談に集中できるように、託児設備やキッズスペースを管理しております。

通常の保険代理店ではかからないコストですので、黒字化するまではこの点をやり切る覚悟が必要です。弊社では、協業企業様の協力もあり安定した事業運営を実施できる状態になりました。

私たちの本業は顧客本位、お客様が納得、満足、感動すること、お客様が困っていたらお助けすることはもちろん、困らないような体制を引き続けることがミッションだと思っております。そこに注力するとなれば、保険は安いに越したことはないですし、 資産は増え続けた方がいい、そして、やはり快適な住宅に住んでいただくことも大事。 住宅の様な高価な買い物は、営業マン選びがとても大事であり素晴らしい営業マンから最善のコンディションで住宅作りを進めてもらうことが、私たちができる段取りだと思っております。衣食住でいうと、私たちは住、そして、そこに見えない人生設計を担っていくことを考えるとリレーションする事業者がファイナンシャルプランナー事務所であることは納得感があります。

「おうちの買い方相談室」の事業をおすすめしたい代理店とは

ー今後、「おうちの買い方相談室」はどのような方におすすめしたいですか。

私が考える成功する人のイメージですと、 究極のお節介。こんな人物がファイナンシャルプランナーおよび住宅事業従事者に向いていると思います。 保険選びもお節介の極みだと思います。47社もある中からこの商品がいいと提案を実施する、鹿児島においては住宅会社400社ありますので、 その中からこの住宅会社がいいよとおすすめするなんて、お節介な人でないとできないですよね。 そういう方がこの「おうちの買い方相談室」の事業には向いてると考えます。

お客様の人生に対して、本当に、本質的に寄り添いたい会社さんがやった方がいい事業だと思っております。私はこの「おうちの買い方相談室」が保険事業とすごくシナジーがあると考えます。

住宅を買う時は住宅ローンを組みますし、住宅ローンには団体信用生命保険という生命保険がついています。そうなれば、保険の見直しをやった方がいいですよね。 極力、良い住宅に住みたいから家計の改善はした方がいい、そうなると無駄を削りやすいのはやはり保険料になってくる、家を建てる時の保険の見直しは、おそらくライフイベントとしては最後の方になってくるので、解約も少なくなります。 保険の契約件数、継続率、採用、そういった面では、「おうちの買い方相談室」以上のものがあるのかと。それくらい、保険代理店の未来を救ってくれる、そんな事業だと思います。

ただし、一次集客を得るにはそれなりの投資力は持っておかねばなりません。 CMを出す、 良い路面店で勝負、デパートやモールなどのインショップに出店する、というアクションが必要で、 そこまでやって初めて収益化できる事業でもあると考えております。 だから、覚悟を持ってより長くこの保険業界をやり遂げる、そんな意思がある人はうまくいくと考えます。

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