アウトライヤー様は、社員数が7名と少数精鋭ながら、創業からわずか2年で業務品質評価基準の認定を取得されました。また創業初期からバックオフィスマネージャーを配置し、「hokan®︎」活用をはじめとする社内ルールを構築し、多忙な募集人の皆さまにも無理なく対応いただけるような様々な工夫をされています。

今回は代表の山田様(写真左)・バックオフィスマネージャーの山﨑様(写真右)にインタビューさせていただき、「hokan®︎」導入前の課題から、導入後の活用による業務品質評価基準の認定取得まで、詳しくお話をお伺いしました。

 

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業務効率化とコンプライアンス強化の両立を見据えてシステム検討へ

「hokan®︎」導入前はどのような業務運営を実施され、どんな課題をお持ちでしたか?

山﨑様:2022年4月、創業から間もない頃のお話になりますが、既存顧客の情報をExcelに手打ちで入力することからスタートしました。当時在籍していた3名の募集人が抱えていた顧客・契約情報をすべて手作業での対応で、これがとても大変でした。

山田様:意向把握は紙で実施していました。保険会社に提供してもらったフォーマットを活用していましたが、募集人に全件記入してもらい、もれなく管理することに限界を感じていました。また、山﨑の多忙な様子や、コンプライアンス側面から見てもこのまま顧客情報を紙やExcelで管理するのではなく、システムの活用によって負担を減らしていく必要性を感じておりました。

 

「hokan®︎」を導入した決め手、数あるシステムの中から選定いただいたポイントがあればお聞かせください。

山田様:2022年末に保険代理店システムの利用検討をはじめました。前職の保険代理店でも独自システムや他の保険業界特化型システムを活用していたため、いくつかのシステムを比較検討しましたが、入力のしやすさやカスタマイズの柔軟性が決め手となりました。また、カスタマイズ性が高いシステムは他にもありますが、機能の設定を含めて使いこなすことが非常に難しい。「hokan®︎」は保険業界特化なので、あらかじめ保険代理店の業務に即した機能や設定が実装されていることが魅力でした。

 

意向把握の設問設定の柔軟性が業務運営改善に寄与する

「hokan®︎」導入後、どのように業務運営が変わり、その効果を実感されたでしょうか?

山﨑様:紙やExcelから「hokan®︎」への情報入力と管理に切り替わったことで、顧客・契約情報を一元管理でき、すぐに検索できることは大きな違いだと感じています。弊社は乗合保険代理店であるため、例えば複数の保険契約を持つ顧客情報を確認する際は、保険会社ごとのシステムを行き来する工数がかかっておりましたが、現在は「hokan®︎」でお預かりする保険の数や種類が分かり、証券番号も確認できるので、業務効率化が大きく進んでいます。

紙で実施していた意向把握も「hokan®︎」上での実施に切り替え、一気にペーパーレス化が進みました。

 

具体的に「hokan®︎」の運用で工夫されていることをお伺いしても宜しいでしょうか?

山﨑様:意向把握ですが、推奨保険商品の絞り込みにおける条件設定にこだわっており、どんな募集人が意向把握を実施しても、保険加入の目的と設問を選んでいくことによって、最終的に1商品が選ばれる状態を構築しています。担当する募集人が違うとおすすめする商品が変わる、という状態は顧客本位ではないと考えているので、弊社の推奨商品はカテゴリーごとに1商品となるようにしています。また、設問の入力必須設定によって必要事項の入力に抜け漏れがない状態を実現しています。適合性確認や乗換時、自己・特定のチェックなど、意向把握の設問にすべて集約することで対応しています。

業務品質評価基準をクリアしつつ、意向把握そのものとして全く問題ない体制を準備したかったため、ここまで意向把握の設問設定を作り込みましたが、そもそもそれが可能となるほどの「hokan®︎」の柔軟性には大変助かりました。ただ、いきなりこの設定を自力で実現することは難しかったため、導入初期はhokanの導入担当者に実現したい状態を伝え、何度もやり取りをしながら設定を作り込みました。今では自分ひとりで意向把握のフォーマットをカスタマイズし、定期的に見直しできるようになりました。

保全や未納対応はバックオフィス側で実施しておりますが、「hokan®︎」のToDo機能を活用し、各募集人へ対応を依頼しています。ToDoのフォーマットには、口座振替/クレカといった払込方法と保険会社をチェックボックス式で手軽に入れられるようにしています。Todo情報を該当の顧客情報に紐づけて、すぐに遷移することができます。他にも翌月に誕生月を迎える顧客一覧を誕生月指定で簡単に抽出できるので、よく活用しています。

 

システムへの記録を現場に定着させることに苦労される代理店様も多くいらっしゃいます。周知・徹底のためのポイントを教えてください。

山﨑様:やはりはじめは意向把握の入力など、個別でマニュアルを作成したりもしていました。PCの画面上だけだと最初は難しいので、紙で印刷して渡しています。あとは少人数なので、分からなかったらその都度声をかけてもらうようにしています。毎週月曜・木曜に行う全社員でのミーティングの場を活用し、ルールの周知・徹底を図っています。

山田様:募集人とは、毎日一人ひとりと活動の振り返りをかねてミーティングするようにしています。その時に「hokan®︎」を一緒に見て、顧客情報やアプローチ方針についても確認・アドバイスしています。

 

業務品質評価を取得できた理由は地道な努力に他ならない

2022年4月に既存の顧客情報を手入力されていたことから考えると、スピード感に驚かされます。認定取得の準備はどんなことからスタートされましたか?

山﨑様:まずは生保協会が公表されている、業務品質評価基準の基本項目・応用項目の一覧を印刷して、1項目ずつ付箋をつけながら精査していきました。顧客・契約保全や社内のガバナンス面の管理・運用ができているかを問われる項目も多くありましたが、そもそも管理簿やフォーマット自体が存在していないところからスタートする項目も多かったです。そんな中で、保険会社のソリシターに助けていただくことが多かったです。内部規定の雛形や定型フォーマットなどを提供いただき、都度アドバイスをもらい準備を進めました。

山田様:認定のための準備は山﨑が一手に引き受けてくれており、そのおかげで他のメンバーは営業活動に集中することができていました。

 

未達項目に対し、どのようにスケジュール・改善計画を立てて実行に移したのでしょうか?

山﨑様:最初に生保協会へ提出した後、 全体の8割程度の項目に指摘事項がついて返ってきました。生保協会の事務局担当からも「初回の提出時点では、正直今年度は間に合わないのではないかと思いました」とコメントがありました。(笑)

その時点で緻密な計画を立てるほどの猶予はなく、短期間に大量の修正作業をこなす必要がありました。一字一句のレベルで修正が入っていたので、「hokan®︎」の設定を細かく修正したり、構成を変えたり、書類を整えたりと、できる限りのことはやり切りましたが、認定の通知が来るまでは不安でした。

山田様:初回で認定取得できたのは、山﨑の努力の賜物です。

 

結果として、特にどのようなポイントが評価されたのでしょうか?

山﨑様:認定取得後、生保協会の事務局の方々が来社され、コメントをくださいました。「hokan®︎」に関しては、やはり意向把握の見やすさが好評であるとともに、設問設定の柔軟性に驚かれていました。生保協会のご指摘に合わせて、保険代理店がここまで短期間で修正・対応することができるのか、という反応をいただいたことはとても印象的でした。

また、社内のセキュリティやガバナンス面での整備を問う項目も多いので、創業初期・小規模代理店における認定取得においては難易度が高いものであったと思います。顧客対応上の態勢整備面は「hokan®︎」である程度整えられるので、その分セキュリティやガバナンス面の項目に時間を割くこともできました。

 

さらなる業務効率化を追究し、少数精鋭を突き詰めていく

今後「hokan®︎」を活用して、さらに解決していきたい課題があれば教えてください。

山﨑様:生命保険継続率の計算をしたいと考えています。現在は各保険会社のシステムにアクセスしてデータを取得しているので、効率化したいです。hokanレポート機能にもあると伺いました。手数料や募集人ごとの報酬管理では別システムを利用しているので、そちらもhokanで一元管理できるようになると嬉しいです!