顧客管理や意向把握などの各業務を紙で行うことで、業務工数の増大や管理の煩雑さに悩んでいる保険代理店も多いのはないでしょうか?
今回は、hokan®の導入によりペーパーレス化を推進し、従来より手間を大きく削減したというリンガーハット開発株式会社の保険グループ係長・篠倉氏、主任・河角氏に話を聞きました。
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篠倉氏:皆さん、ちゃんぽんは好きですか?弊社は、社名が示す通り長崎ちゃんぽんでおなじみの(株)リンガーハットの100%子会社です。創業以来、リンガーハットグループを支える「縁の下の力持ち」的な会社として業務を続けてきました。
業務内容は、グループ店舗のメンテナンスや従業員が力を発揮できる環境づくりなどです。その中に福利厚生の一環で、従業員のお金のリスクマネジメントとして損害保険・生命保険を販売する私どものような部署があるというわけです。
弊社の特徴は、素直で実直に「とにかく何かお客様のためにやっていこう」という雰囲気があることです。自分たちが勉強したことをお客様に還元して、その結果として保険に加入していただき、安心していただく。こういうサイクルがうまく回っているので、人の役に立っているなと実感することができます。
なので、社内でも変に格好をつけるのではなく、メンバー同士で支え合って「あのお客様のニーズにはこっちの商品がいいんじゃないか」といった話が気軽にできる会社だと思います。
河角氏:私自身、中途入社で営業職未経験だったので、当初は不安もありましたが、メンバーの皆さんに温かく迎え入れてもらいました。現在、主にリンガーハットグループ従業員の皆様を担当し、ご契約をいただいていますが、おそらく一般の保険代理店に入社していたら、ここまでやれていなかったと思います。
例えば「今度そちらに出張に行くので訪問させてください」とお願いすると、普通は「保険の営業担当が来るなんて、何か売りつけられるかもしれない」と警戒されると思いますが、忙しい店長たちも快くアポを受けてくださるのです。貴重な休憩時間を私たちの話を聞くために割いてくれますし、門前払いされるようなことはないので、「本当に温かいな」「そういうお客様がいるおかげで、今の自分があるな」と感じています。
篠倉氏:弊社では、お客様の意向把握と対応履歴を『意向把握シート』という紙ベースで行っていました。
商談開始時に、紙の意向把握シートをつくり、交渉前の意向・交渉記録を記入します。商談が進み、最終的に契約もしくは失注したタイミングで管理者である私のところに意向把握シートが回ってきて、内容に問題がなければ承認のハンコを押してファイリングという流れです。
東京の本社から全国対応をしているため、営業メンバーが全国のお客様のところを回っている一方で、私自身も様々な場所を動き回っています。そうなると、「紙の書類のある場所にいかないと確認ができない」ということが非常に問題になっていました。
また、意向把握シートの対応履歴は各メンバーが自由に記載していたため、管理者が確認する際に「どのような経緯で、この契約になったのか」という把握がしづらく、適切なアドバイスをすることも難しいという状況でした。
河角氏:上長の出張中は承認を得られないため、意向把握シートを提出する場所に、みんなの書類が溜まりすぎてしまうということも起こっていました。
篠倉氏:仮に保険会社等の監査が入った場合、「〇年〇月頃の意向把握の内容・交渉記録について確認したいので見せてください」という話になると思うのですが、先ほどお話ししたように紙に各メンバーが自由に記載していたのでは、その内容を詳細に読み解くことが、とても難しい状況でした。字が汚い人もいますし(笑)
そのため、意向把握・対応履歴のフォーマット化を図り、しっかりと証跡を残しつつ、営業メンバーの業務負荷も減らさなければならない。そうした中で「オンライン上でしっかりと意向把握の実施・確認できる」「フォーマット化でき、直感的に入力・操作しやすい」「遠隔で顧客の対応履歴が確認できる」システムとしてhokan®を導入したという経緯があります。
篠倉氏:今では、私が出張中でもパソコンさえつなげばすぐ確認できるので、リアルタイムでhokan®に対応履歴を入力することをルール化し、それを日報の代わりとして運用しています。
意向把握についても、入力完了後に申請をしてもらうので、管理者側はそれを見ながら、気になる点や疑問があれば、申請レビューで申請者に送信できます。
意向把握と対応履歴がhokan®上でペーパーレスで完結するようになったのは、非常にありがたいですね。紙に記入する工数がかなり多かった業務が楽になりましたし、最近は音声入力もかなりの精度でできるようになって助かっています。
河角氏:対応履歴については、劇的に効率と質が上がったと思います。例えば5日間出張して、毎日2人ずつアポイントを入れると10人にお会いするわけです。帰ってきてから書類に記入しようとしても、10人分となると量も多いですし、序盤に会った方々の記憶も曖昧になってしまいます。しかしhokan®への入力であれば、ホテルや新幹線の中でも対応できるので、その都度正確な記録が可能になりました。
特に弊社は、お客様ごとに営業担当を決めているのではなく、メンバー全員ですべてのお客様を対応するスタイルです。hokan®導入前は、お客様の家族構成や病歴、他代理店での加入状況などは、聞いた人の頭の中にしかないという状況になってしまっていました。しかし、これもhokan®のメモに随時記録することで、すべてのメンバーと情報共有でき、顧客満足度向上につながる対応が実施できるようになっています。
篠倉氏:これまでは、表面が意向把握、裏面が対応履歴という紙の「意向把握シート」を書いていたんです。この両面の記入まで含めて考えると、肌感覚ではありますが、工数は従来の半分以下になったのではないかと思います。
河角氏:プロジェクト機能は、hokan社に様々な改善リクエストを出すぐらいに使い倒していて、メモや備考といった機能も利用しています。「hokan®にこの機能が追加されたら、この紙管理を廃止して移行しよう」といった話をしていたぐらいです。
篠倉氏:我々が特にプロジェクト機能を活用しているのは、これまで紙のノートで管理していた保全関連の対応管理です。
自動車保険の場合、車両入替が「いつなのか」「車検証待ちなのか」あるいは「終わったのか」などがわからなくなるので、「自動車ノート」というものを作って異動関係を管理していたのですが、これをhokan®のプロジェクト機能で管理するようになりました。
さらに、自動車保険以外の受付ノートとして「営業ノート」もあり、そこには「住所変更」「給付金請求があった」といったことを記入していましたが、これもプロジェクトで管理しています。「これはこのメンバーに対応してもらおう」という時も、自動でアサインされるのでとても助かっています。
河角氏:また、様々な進捗管理にも利用しています。リンガーハットは飲食店なので、どれだけ注意していても賠償などの事故が起こってしまうことがあります。このような事故処理の進捗についてもhokan®で管理するようになりました。
それまでは、数多くの店舗がある中で、「どこの店のどんな事故か」混乱しがちだったのですが、プロジェクト機能のタグやチケットを活用することで非常に管理しやすくなりました。担当者が不在の際に問い合わせがあっても、hokan®を見れば状況がわかるようになっています。
こうした活用は当初は難しかったのですが、我々からhokan®のサポートの方にリクエストをさせてもらうことで出来るようになったので、非常にありがたかったですね。
篠倉氏:問い合わせの受付については、通常チケットの期日を入れるところに、受付日を入力するようにしています。そうすると、プロジェクトを見た際に、受付から時間が経過しているものについては、「これどうなってるの?」といった形で気づきやすくなります。
また、タグで損保・生保、給付金請求か単純な住所変更かなどを一目でわかるようにしています。さらに備考欄を使うことで車両入替であれば、いつなのか?ということがわかるようにしていますね。
河角氏:ちょうどこの5月から、これまで紙ベースだった5種類の業務について、すべてhokan®に移行したのですが、それができたのはタグ機能のおかげだと思います。
篠倉氏:弊社はリンガーハットグループですので、やはりちゃんぽん好きの人と一緒に働きたいですね(笑)。あと、九州でとんかつ事業もやっているので、とんかつも好きだとありがたいです。要はリンガーハットグループを好きな人たちに集まってほしいと思っています。
また、保険を通じてお客さまについて一緒に真剣に考えること、お客様のお役に立てることに充実感を得られる人と働きたいです。
河角氏:弊社は、最初にご説明した通り、リンガーハットグループの“福利厚生の一環として保険を提案している”こともあり、歩合制ではありません。別のメンバーが契約したお客様に、私が見直しのご提案をすることもあります。そのため、メンバー全員でお客様のことを考えて、より良い提案を目指していける雰囲気が社内にあると思います。今後もそうした人たちが増えてほしいなと思いますね。