導入事例

社会インフラを支える電力系代理店のDX、攻めに繋がる態勢整備

九州エリアを中心に事業を展開する電力系企業代理店、九電産業株式会社様。募集人約120名を擁し、売上の約9割を損害保険が占める大型代理店です。今回は、hokan®の導入を主導された田篭様【保険部 業務管理グループ所属】に、導入の経緯から社内展開の工夫、導入後の変化についてお話を伺いました。

▼九電産業様のHPはこちら
https://www.kyudensangyo.co.jp/

導入前の課題:システム保守の属人化と、マーケットごとのツール乱立

――hokan®導入前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか。

田篭様:一番大きかったのは、システム保守の属人化です。ExcelやAccessが得意な社員が1名、非常に複雑な仕組みを組んで顧客管理を支えていたのですが、その社員にしか作れない・保守できない・カスタマイズできない状態でした。その社員に万一のことがあれば誰も保守できない、綱渡りの状態が続いており、「属人化から脱却したい」というのが長年の強い課題意識でした。

また、団体マーケット、生保・損保など、マーケットごとに使うツールがバラバラに乱立していたことも課題でした。複数のマーケットを担当する部署では、いくつものシステム画面を行き来しながら業務をしている状態で、これをオールインワンにしたいという構想がありました。

 

――システム見直しのきっかけは、改正保険業法への対応だったのでしょうか。

田篭様:法改正はもちろん背景の一つですが、社内的にはそれだけではありません。保険外販の強化というミッションがあり、そのための時間創出の手段としてDX・既存システムの見直しに取り組む、というストーリーで社内説明をしました。「法改正があるから受け身でシステムを入れ替える」のではない、という点は意識的に強調しています。


選定理由:「保険代理店特化」だから話が早い

――数あるシステムの中から、hokan®を選定された理由を教えてください。

田篭様:他のシステムベンダーと決定的に違ったのは、保険代理店に特化している点です。とにかく話が早い。保険会社出身の方も多く、専門用語がそのまま通じるので、要件のすり合わせが非常にスムーズでした。

自社の要件を最も解決できそうだったのがhokan®であり、費用面でも妥当性がありました。また、今回の法改正対応という観点でも、中立的な立場である点は良いと感じています。

ただ、私たちが重視していたのは機能そのものだけではありません。保険業法改正への対応が業界全体の大きなテーマになる中で、将来の制度改正や環境変化にも継続的に対応してくれるパートナーかどうかを見ていました。

その点、hokan社は法改正の少し前から、当局の動向に対して非常にスピーディーかつ的確な情報発信を続けられており、市場や規制環境の変化を先読みする感度の高さを感じていました。実際にセミナーやコラム、各種メディアでのコメントを拝見する中で、専門性に加え、業界課題への理解の深さにも信頼感を持つことができました。こうした姿勢が、最終的にhokan社のシステムを採用する決め手の一つにもなりました。


導入時の取り組み:「ヤメル・ヘラス・カエル」を先行させ、業務をシステムに合わせる

――導入プロジェクトはどのように進められましたか。

田篭様:当社の規模で、導入には8〜10ヶ月程度かかりました。工夫した点は大きく3つあります。

 

1つ目は、業務のスリム化を先行させたことです。今の業務をそのまま持ち込もうとしても、カスタマイズには限界があります。まず「ヤメル・ヘラス・カエル」で無駄な業務を削ぎ落としてから移行する、という方針を社内のIT・DX部門の助言も受けながら徹底しました。「システムを変えただけで何かが良くなるわけではない」ということも、社内に一貫してアナウンスしています。

 

2つ目は、「Fit to Standard」=業務をシステムに合わせることの徹底です。「皆さんが使いたいシステム・作りたいシステムを導入するわけではない」と最初に明確に伝えました。

 

3つ目は、現場のキーユーザーを巻き込んだ推進体制です。hokan社の導入プロジェクトの推奨に沿って、各マーケット・各グループから影響力のある中堅メンバーに1〜2名ずつ「キーユーザー」として入ってもらい、計画の検証から導入後の設定・問い合わせ対応まで担ってもらいました。検証段階から現場を巻き込んだことで移行ギャップが小さく、発言力のあるメンバーが推進側にいたことでスムーズに浸透したと感じています。

 

――社内への展開ではどのような工夫をされましたか。

田篭様:全員向けの説明会を実施し、参加できなかった社員には録画配信でフォローしました。質問・要望はExcelで一括受付し、私やキーユーザーが都度回答する運用にしています。また、導入時にはマーケットごとに画面キャプチャベースの簡易マニュアルを作成し、ベテランの募集人や新入社員でも迷わないようにしました。

もう一つ大事にしたのは、「100点を目指さない」というメッセージです。100点のシステムは存在しません。今までが50点なら60点になれば良い、加点で評価しようという風土づくりを最初に行いました。


導入後の活用:満期更改・お客様の声・事故対応までをhokan®に一本化

――現在はどのように活用されていますか。

田篭様:顧客管理・契約管理を中心に、業務のオールインワン化が進んでいます。契約データは共同ゲートウェイから出力したデータをほぼ毎朝インポートして最新化し、職域団体で入っている各種共済の加入状況も月1回データを取り込んで、顧客画面上で加入有無が一目で分かるようにしています。

 

特に活用しているのがプロジェクト機能です。従来はExcel・Accessや保険会社システムで管理していた満期更改を、hokan®上のチケット管理に一本化しました。契約一覧を満期月でフィルタリングしてチケット化し、募集プロセスに沿ったステージを一件ずつ進めていく運用です。募集プロセス上の重要項目には必須入力の制御をかけており、募集プロセスを踏み外せない仕組みになっています。マーケットごとにステージや入力項目を自分たちで柔軟に設定できるのも助かっています。

 

満期更改だけでなく、新規案件、事故対応の受付から支払完了までの進捗、お客様の声の受付から責任者確認までの管理も、すべてhokan®上で行っています。


――導入によってどのような効果がありましたか。

田篭様:最大の効果は、長年の課題だった属人化の解消です。以前は担当者が丸1日かけて対応していた保守・メンテナンスが、今はほとんど発生していません。障害対応やアップデートはhokan社側で対応してもらえ、追加費用もかからないため、hokan社が自社のシステム部門の一部であるように捉えています。費用はユーザーID数×単価の月額固定なので、コストの平準化という点でも、属人化していた人件費と比べて十分妥当だと評価しています。

 

UIは非常に見やすく、動作も以前のシステムに比べて速い。Webシステムなので社内サーバーに入る必要がなく、テレワークでも快適に使える点もメリットだと感じています。また、保険会社の監査でも今のところ指摘はなく、むしろ「ここまでやっているんですね」と言っていただけたこともありました。hokan社のインハウス弁護士によるセミナーやコラムでタイムリーな情報を得られる点も、他のベンダーにはないメリットだと感じています。


今後の展望:態勢整備を「守り」から「攻め」の武器へ

――今後の構想をお聞かせください。

田篭様:SMSの一括送信機能の導入や、CTI・AIを活用した電話受付業務の改革を検討しています。また、意向把握関連の機能についても、今後の業界動向を踏まえて活用を検討していきたいと考えています。

そして何より、態勢整備や顧客本位の業務運営は、これからは営業力に劣らない代理店の強みになると考えています。「守り」と捉えられてきた管理業務が、ようやく日の目を浴びて「攻め」に転じられる。M&Aや提携の場面でも、態勢整備ができていることが選ばれる理由になる時代だと思っています。

 

――最後に、システム導入を検討している代理店様へメッセージをお願いします。

田篭様:推進役の存在が非常に重要で、私自身過去に営業を経験していたことも導入成功の大きな要素でした。業務全体を把握し、キーユーザーと密に連携すること。導入目的と「期待する効果・期待しない効果」を事前に社内へ周知すること。そして100点を目指さず、加点で評価する風土をつくること。この3つが、当社の導入がスムーズに進んだ理由だと思っています。

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